船上バーベキュー

船内

商船での船上生活は忙しい。一方、極めて変化に乏しくある意味退屈な場合も多い。乗船している乗組員は船種によっても船会社や運航会社によっても異なるがせいぜい30人程度で大抵はそれより少ない場合が多いだろう。人間関係も当然船の中でクローズされる極めて狭い世界になる。

そんな中で1日のうちの楽しみは何と言っても食事である。1日3度の食事は何にも変えられない、船上ではひょっとしたら唯一の楽しみ??である。

こういう思いは自分だけではないのだろう。船関係のインスタで時々船上でバーベキューをしている様子の投稿を見た。バルク船でハッチの上で広々とした空間を思いっきり楽しんでいる乗組員の姿。

そこで思い出したのが長崎造船所勤務時代に保証技師としてLNGCに乗船した際中のバーベキュー。LNGCという深冷船の場合はバルク船の様に積荷の空間の上で火を扱うことは禁忌、タブーである。アコモ(デーション)と言う居住空間ならともかくそれより船首側のカーゴタンクゾーンはどんなときも火気厳禁。24時間365日緊張して気を使う特別区域だ。そのためバーベキューは普段くつろぐための空間であるメスルームで乗組員全員で楽しんだ。船側の部屋なので食べている最中気晴らしにスッと暴露デッキで涼むことも出来た。日本人のオフィサーとフィリッピン人のクルーとのお喋り。思い出深いバーベキュー。

同じレクレーションと言っても船種によって事情が異なる。そんな商船事情を改めて思いながらの回想。

 

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