新型コロナウイルスで日本国内、いや世界中が騒がしい。
客船や帰国後の留置の期間が14日間というのが一般的に行われている様だ。何か変だなぁと感じていたら思い出した。
40日である。イタリア語の40quaranta がquarantine /検疫という言葉の語源になったというのを知ったのはペスト(黒死病)の歴史を調べたときだったろうか。ヨーロッパの主要都市を歩くと中世のペストで人口の大半が亡くなったという石碑が大抵立っている。日本で地震や津波で災害の記憶と亡くなった方々の霊を慰めるための慰霊碑があるのと同じである。
話がいきなり逸れてしまった。ペストと40日に何の関係があるのか。飛行機が無かった時代の長距離の主な移動手段は船であった。その船がウイルスに罹った可能性のある人を乗せて港に入る。そこでそのまま上陸すると感染者がその土地の人々にウイルスをばら撒く恐れがある。それを防ぐため40日間船の中にそのまま留め置き上陸させず船内に勾留していたのだ。40日経って症状の無い人は晴れて(罪人ではないが)無罪放免となり上陸を許されたのである。そこから40という数字が検疫の語源となった、ということである。
振り返って現代。14日と半分以下に縮小されたのは医療の発達などのお陰だろう。昔は体温計など無かっただろう。ウイルス検査などの医療技術も無かった。なので経験則から40日という期間が導き出されたのだと思う。
ペストの原因となったネズミやダニからコウモリ(が原因と言われている)に変わって検疫の条件が変わるのかどうかは専門家ではないから分からない。
コウモリで思い出した。ブラジルに転勤となる前にビザを取るためいろんな予防接種を受けた。(受けさせられた。一時帰国も含め最終的に20回は超える。)ある注射をされた後お医者さんから「これでブラジルでコウモリに噛まれても大丈夫ですよ。」と言われた。まさかコウモリに噛まれるなんてある訳ないヤンとその時は思ったけど、そのコウモリのお陰で世の中が不安や恐怖にドタバタしている。洞窟にでも入らないと関わりがないと思った5年前が相当過去のことに思える。
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