メーカに勤めていて工場勤務していたときに感じる工場のレイアウトで重要なことはモノのフローである。工場は製品を作る所であるから原材料を受け入れてそれを加工し製品にする。そのフロー・流れがどの様であるか。工場の立地、レイアウト、原料の受入場所、出来上がった製品のストック場所、出荷場所。そのモノのフローが交差したり工場の広さに対して極端に長いルートになっていたら効率が悪いことを意味する。出来ればそのフローは一筆書きで表せたら良い。交差せず入り口と出口がはっきり分かれていればフローは単純でわかり易く混乱もなく滞りなく流れ易いものだと言える。
かつて従事したブラジルの造船所は無秩序に工場が発展した痕跡があり、船のブロックの流れがあっちからこっちへ、更にまたこっちからあっちへ、という風に一筆書きはおろか何度もクロスするフローだった。実際の加工の業務と工場内のロジスティックの業務とどちらが手間がかかるのか??と疑問を持たざるを得ない程複雑怪奇な流れであった。工場はそのレイアウトを計画する際に将来の発展をあらかじめ見込んである程度の余裕のスペースと柔軟性を持って作る必要がある。造船所の発展する方向性や将来の展望を見据え更に船を製造する工程をしっかり理解した上で工場のレイアウトを作っていくことの重要性を改めて痛感した異国での経験だった。
モノ作りのベースとなる工場の計画。その工場のレイアウトは最も基本的で長期の影響を受ける高度な戦略性が要求される。
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